molumism’s blog

以前留学していたアメリカのボルチモアでの体験や、お気に入りの節約レシピなどを中心に書いています。

インナーハーバー

f:id:molumism:20210413162323j:plain

f:id:molumism:20210413162445j:plain

f:id:molumism:20210413162535j:plain


 ボルチモアに来て約1か月だというのに、最も有名な観光地と思われるインナーハーバーへまだ行けていなかった。毎日大学専用のバスで、乗り継ぎで片道約1時間弱かけて往復するのに、ようやく慣れてきた頃である。研究室にワシントンDCから短期で来ていた学生のジャスミンが、ある日帰りのバスの中で、彼女の英語が全く理解できない私のために、携帯電話のキーボードで文章を打ってまで色々話してくれたのだが、そのときに、インナーハーバーへはバスで行けるのだと教えてくれた。それでもなかなか勇気がでなかったことと、例のごとく調べるのが面倒で、気がついたら1か月が過ぎていた。

 何をきっかけにやる気を出したのかは忘れたが、ネットで調べてみるとインナーハーバーへはCharm City Circulatorという無料のバスで行けることがわかった(もしかするとジャスミンが一生懸命そのことを説明してくれていたのかもしれないが)。そこでこのバスに乗って、初めてインナーハーバーへ向かった。

 ボルチモアの、というよりはアメリカのバス停には、日本のように時刻表などというものはない。かろうじてネット上で、バスのルートのなかで主要なバス停のみの時刻が書かれていたので、アパートの最寄りのバス停へはだいたいこのぐらいに到着するかな、と予測で待っていた。しかも、ただバス停で待っていればいいのではなく、バスが来たら、「私は乗ります」というアピールをしなければ素通りされてしまうとのことだったため、バスが到着した瞬間、かなり大げさに両手を振ってアピールした記憶がある。

 そうこうしてなんとかインナーハーバーへ到着し、バスを降りると、そこは予想以上の景色が広がっていた。晴天下、高層ビルが建ち並び、多くの人々が行き交っていて、皆休日を満喫しているようであった。なんだかとても楽しい気分になって、少し歩いてみると、海が見えてきた。港まで行くと、ここがいわゆるインナーハーバーの中心地で、日本にもあるH&Mや調味料のお店McCormik、そのほかショッピングセンターもあって、活気に溢れていた。なるほど、これは確かに最大の観光スポットだ。

 一通り周辺を散策した後、この日行こうと決めていた「THAMES OYSTER HOUSE」へ向かった。が、店に到着してその人の多さに驚いた。予想以上に人気店のようで、おそるおそる中へ入って店員に「1人なんだけど、入れますか」と予習してきた英語で尋ねると、ペラペラと何か早口で言われ、「OK?」と訊かれた。全くわからなかったため、「どこの席でも良い」と答えたところ、案内してくれたのはまさかの屋外。うーん、わからなかったとは言え、失敗した。なんとか我慢できないことはないが、日差しも強いし暑い。でも、ま、いっか。注文をとりにきてくれた男性に注文したのは、絶対に食べたかった「ロブスターロール」。もちろんビールも。ロブスターロールは、この留学のきっかけとなった去年のワシントンDCでの学会の時に食べて、そのおいしさに感動し、留学が決まったときからまた必ず食べるんだと心に決めていたメニューである。味はと言うと、実はワシントンDCで食べたのとはかなり違ってはいたのだが、バターで炒めたロブスターがたくさん入っていて、これはこれでおいしかった。まだ先は長いし、次はワシントンDCであのロブスターロールを食べることにしよう。いやー、今日は本当に、来て良かった。