molumism’s blog

以前留学していたアメリカのボルチモアでの体験や、お気に入りの節約レシピなどを中心に書いています。

ちまきとビール

 

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 ある日、研究室の中国人のYさんが手作りのちまきを持ってきてくれた。「初めて作ったんだけど…」と言いながら渡してくれたちまきを、家に帰ってさっそくいただいた。電子レンジで少し温めてから、笹の葉で包まれたちまきを開いてみると、それはもう美味しそうなジューシーな香りが一気に広がった。一口食べてみる。うわぁ…美味しい…。初めて作ったって言っていたけれど、ものすごく美味しい。豚の角煮、きのこ、たけのこも入っていたと思うのだが、とにかく味付けの濃さも甘みもバランスが良く、本格的なちまきだった。

 ちまきのお供には、もちろんビール。1杯目は以前紹介した「Two Hearted Ale」を飲み、2杯目はこの日Eddie’s Liquorsのお兄さんが選んでくれたGoseという種類のビールで、お兄さん曰く「salty & sour」な味わいである。確かに塩味と酸味の効いた、日本にはまずない味のビールで、好みは分かれると思うが、私はかなり気に入ってよく購入していた。ボルチモアも7月に入り、暑いこの時期には「salty & sour」なこのビールが喉に心地よかった。かといって、1本目からいきなりこれを飲むのはさすがにちょっと…という感じなのだが、2、3本目に突入したころ飲みたくなる、そんなビールである。日本でも発売されないかな。

インナーハーバー

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 ボルチモアに来て約1か月だというのに、最も有名な観光地と思われるインナーハーバーへまだ行けていなかった。毎日大学専用のバスで、乗り継ぎで片道約1時間弱かけて往復するのに、ようやく慣れてきた頃である。研究室にワシントンDCから短期で来ていた学生のジャスミンが、ある日帰りのバスの中で、彼女の英語が全く理解できない私のために、携帯電話のキーボードで文章を打ってまで色々話してくれたのだが、そのときに、インナーハーバーへはバスで行けるのだと教えてくれた。それでもなかなか勇気がでなかったことと、例のごとく調べるのが面倒で、気がついたら1か月が過ぎていた。

 何をきっかけにやる気を出したのかは忘れたが、ネットで調べてみるとインナーハーバーへはCharm City Circulatorという無料のバスで行けることがわかった(もしかするとジャスミンが一生懸命そのことを説明してくれていたのかもしれないが)。そこでこのバスに乗って、初めてインナーハーバーへ向かった。

 ボルチモアの、というよりはアメリカのバス停には、日本のように時刻表などというものはない。かろうじてネット上で、バスのルートのなかで主要なバス停のみの時刻が書かれていたので、アパートの最寄りのバス停へはだいたいこのぐらいに到着するかな、と予測で待っていた。しかも、ただバス停で待っていればいいのではなく、バスが来たら、「私は乗ります」というアピールをしなければ素通りされてしまうとのことだったため、バスが到着した瞬間、かなり大げさに両手を振ってアピールした記憶がある。

 そうこうしてなんとかインナーハーバーへ到着し、バスを降りると、そこは予想以上の景色が広がっていた。晴天下、高層ビルが建ち並び、多くの人々が行き交っていて、皆休日を満喫しているようであった。なんだかとても楽しい気分になって、少し歩いてみると、海が見えてきた。港まで行くと、ここがいわゆるインナーハーバーの中心地で、日本にもあるH&Mや調味料のお店McCormik、そのほかショッピングセンターもあって、活気に溢れていた。なるほど、これは確かに最大の観光スポットだ。

 一通り周辺を散策した後、この日行こうと決めていた「THAMES OYSTER HOUSE」へ向かった。が、店に到着してその人の多さに驚いた。予想以上に人気店のようで、おそるおそる中へ入って店員に「1人なんだけど、入れますか」と予習してきた英語で尋ねると、ペラペラと何か早口で言われ、「OK?」と訊かれた。全くわからなかったため、「どこの席でも良い」と答えたところ、案内してくれたのはまさかの屋外。うーん、わからなかったとは言え、失敗した。なんとか我慢できないことはないが、日差しも強いし暑い。でも、ま、いっか。注文をとりにきてくれた男性に注文したのは、絶対に食べたかった「ロブスターロール」。もちろんビールも。ロブスターロールは、この留学のきっかけとなった去年のワシントンDCでの学会の時に食べて、そのおいしさに感動し、留学が決まったときからまた必ず食べるんだと心に決めていたメニューである。味はと言うと、実はワシントンDCで食べたのとはかなり違ってはいたのだが、バターで炒めたロブスターがたくさん入っていて、これはこれでおいしかった。まだ先は長いし、次はワシントンDCであのロブスターロールを食べることにしよう。いやー、今日は本当に、来て良かった。

リカーショップ2

 以前にも書いた、ボルチモアに来て最初に行ったリカーショップ「Eddie’s liquor shop」には、3日おきくらいに通っていた。というのは、徒歩で両手に一度に持てる量に限界があったからである。6本入りパックを4つ両手に持てば、結構な重さになる。これはつまり、24本購入しても、3日ほどでなくなってしまっていたということであるから、今よりは若かったとはいえ、一言で言うと飲み過ぎである。

 そんなある日、リカーショップの店員が声をかけてくれた。「This one is good.」と彼の指さす方を見ると、「Two Hearted Ale」というビール名と、ちょっと目を引く魚のイラストが描いてある。突然声をかけられたことと、彼の風貌にも少し驚いてうまく返事ができなかったが、「あぁ…」となんとなく気の抜けた返事をしながら、購入することにし、レジへ向かった。

 その店員は、年齢はよくわからなかったが、スキンヘッドにTシャツジーンズ姿で、アジア系の顔立ちをしていた。身長はそれほど高くなかったが、Tシャツから少し見える二の腕には入れ墨が入っており、鼻ピアスもしていて、なかなかのインパクトがあった。

 家に帰ってさっそく彼に勧めてもらったビールを飲んでみると、「美味しい!」と、普段独り言は言わないのだが、思わず口に出てしまった。いわゆるIPA(インディアン・ペール・エール)で、香りが良くて、本当に美味しかった。あれから何度も購入したビールである。

 その後もその店員は会う度に色々なビールを勧めてくれた。ある日、彼が「どんなビールが好き?」と尋ねてきた。しかし、私の英語力ではなんと言って良いかわからず、とにかくアルコール度数が強いのが良い、と伝えたくて「strong beer」と言ってみたのだが、いまいち伝わらず…。困った彼は「Do you speak Korean?」と訊いてきたが、あいにく韓国語は英語以上に話せない。その日も何かしら選んでもらってビールを購入して帰ったが、次に行ったとき彼はそのことを覚えていて、「This one is strong.」と言っておすすめのビールを私に渡してくれた。これには、かなり感動してしまった。

 結局私の英語力不足のせいか、ある日を境目にこの関係は途切れてしまったが、彼のおかげで私はボルチモアで美味しいビールを堪能することができた。

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コーヒーフレーバーのビール。これも絶品。

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唐辛子フレーバーのビール。これも美味しかった。



ボルチモア美術館

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 ある日の休日、アパートのすぐ近所にあるボルチモア美術館(The Baltimore Museum of Art)に行ってみた。以前ワシントンの学会で、スミソニアンの博物館や宇宙博物館など、無料で入場できる施設があって驚いたが、ここも同様、無料で入場できた。ボルチモアに来てから2週間くらい経ったが、例のごとく調べるのが面倒で、どこにも出かけていなかった。

 美術館の入口を入ってすぐ階段があって、2階に上がってみた。現代風の絵画や西洋画、何だかよくわからないモニュメントもあった。また、昔の映画に出てきそうな、家具がたくさん置かれた部屋もあった。個人的に気に入ったのは、「最後の晩餐」のレプリカである。こういうの部屋に飾りたいな。そもそも私は、美術館に行くとなんとなく美的センスが磨かれそうな気がして、好きである。しかも無料だし。最高。

 美術館内にはレストランもあって、とても気になったけれど、また来よう。

レバーとパクチー

最近この組み合わせにハマっています。

香りの強いもの同士。

鶏レバーと豚レバーと両方試しましたが、どちらも美味しかった✨✨


レバーを一口大に切って、水にしばらく浸けて血抜きをします。

玉ねぎをくし切りにします。ズッキーニを5mmくらいの輪切りにします。パクチーは1cmくらいに刻みます。

あれば、にんにくもみじん切りにします。


フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れて、弱火でしばらく加熱します。

やや沸騰しかけたら、レバーを入れて酒と塩を適量振ります。


少しレバーに火が通ったら、ズッキーニ、玉ねぎと、白だしひと回しを入れて、蓋をして5分くらい蒸します。


最後にパクチーを入れて、強火にして火が通ったら完成です❣️


レバー、パクチー、ともにクセが強いですが、お好きな方はぜひ試してみて下さい。白だしじゃなくても、塩気があればいいと思いますので、醤油でも美味しいと思います💕

朝市にて

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トマトとピクルス

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ピクルスとビール



 以前入国審査の際、DSという入学許可証を日本に忘れた件について書いたが、大学での再発行は難しく、母にお願いして日本からすぐに郵送してもらった。それを、空港でもらった書類に書かれてあった住所に期限内になんとか送り、無事この件については解決した。ちなみに、アメリカで封筒に住所、宛先を記載する際は日本の場合と異なるので、注意が必要である。私は、何も考えず日本式で書いてしまい、研究室の中国人Yさんに「きちんと書かないと届かないことがあるんですよ」とのご指摘を受け、書き直してから投函した。

 さて、ある日のことだが、Yさんに「今日は朝市(バザー、だったかもしれない)があるけど、行きますか」とお誘いを受け、行ってみた。朝市は定期的にあるようで、大学内の屋外スペースで、農家の方が野菜や果物などを販売していた。アメリカは基本的に野菜が高額だと感じていたのだが、この日唯一安い方かなと思ったのは、トマトであった。日本では見たこともないようなかなり大きいトマトが、5つ入って5ドルだったので、購入することにした。また、ピクルスの販売もあって、様々なフレーバーを試食し、わさび味がとても美味しかったので購入した。

 その日帰宅してから早速トマトを切って、ピクルスも皿に盛り、いつものごとくビールで晩酌をした。トマトはさすがに新鮮で、わさび味のピクルスも私好みの甘酢仕立てで、とっても美味しかった。また買おう。

大学初日

 ボルチモアに来てから5日後、ようやく決意をして大学へ向かうことになった。初日は交通手段が結局わからず、調べるのも面倒だったため、ボルチモアに到着した際迎えに来てくれた男性運転手に再度お願いすることにした。朝アパートへ車で来ていただき、大学まで送っていただいた。

 大学の入口まで行き、しばらく椅子に腰掛けて研究室の Y さんが来られるまで待っていた。そしていよいよ初対面の時が来た。彼女の第一声は、今でも覚えている。「○○(私の名前)さん?」聞いていたとおり、本当に日本人かと錯覚するくらい、流暢な日本語で驚いた。彼女に連れられ、研究室に向かい、しばらくしてからボスの C 先生がいらっしゃって、「初めまして」の挨拶を交わした。中国人の Y さんは医師の免許をお持ちだが、日本の大学に以前留学されており、中国語、英語、日本語の三か国語を話すトリリンガルであった。ご主人の F さんも中国人で、日本で出逢って結婚されたとのことだった。

 その日は Y さんに教わって大学のIDカードを作りに行ったり、その他諸手続きをしたりして一日を過ごした。と、記憶が定かでないのもあって、一言でまとめてしまったが、実はこの諸手続き、この先数日間にわたって続き、またもや英語の壁に突き当たってしまい、かなり大変であった。

 動物実験を行うため、忘れたけれど何かの抗体があるかどうかを調べるため、検査機関に行った時のこと。問診で相手が何を言っているか全く聞き取れず、適当に返事をして、確か採血を受けたと思うのだが、その後受付で待っていた。が、一向に名前を呼ばれる気配もないし、これは帰ってよいのだろうか?さっき説明してくれたときに「今日はもう採血の後帰っていいですよ」みたいな内容ももしかするとあったのかもしれないが、なにしろ全く理解できていない。仕方がないので、Y さんに教えてもらった英語の言い回しを使って、受付で訊いてみた。「I wonder whether I can go back to my home or not(私、今日もう帰っていいのかわからないんですが…)」すると案の定、いいですよ、との返事が来て、なんとなく切り抜けた。「I wonder whether…or not」この表現は、意外とアメリカにいるときに使うことが多かったように思う。

 新しい環境になると、ただでさえ手続きは面倒なものだが、英語となると本当に大変であった。